松野町の予約制バスが本格運行、土曜の移動は事前予約に|2026年10月5日版
愛媛県松野町の乗合交通「あいBusまつの」が、10月1日に本格運行へ移りました。暮らしに直結する変更は、土曜日の定時定路線便がなくなり、朝7時30分から予約制になることです。土曜の朝に電話で予約する場合、受付開始時刻にも注意が必要です。
自宅付近から買い物や通院に使える一方、タクシーのように町内外のどこへでも行けるサービスではありません。行き先と帰りの予約を、出かける前に確かめておくことが大切です。町の本格運行チラシが、変更点と利用条件を案内しています。
- 土曜日は予約制のみ。午前7時30分から運行します。
- 利用には事前登録と乗車予約が必要で、電話でも手続きできます。
- 町外へは鉄道や路線バスへの乗り継ぎが必要です。
- 帰りも別途予約が必要。診療終了後にすぐ乗れるとは限りません。
土曜日は「いつもの便を待つ」から予約する移動へ
「あいBusまつの」は、予約に応じて走る乗合型の公共交通です。2025年10月に実証運行を始め、2026年9月末まで試行を続けました。実証運行の案内と本格運行の案内を比べると、土曜日の使い方が変わったことが分かります。
本格運行では、平日の朝に一部のコミュニティバス便を残します。目黒循環線・蕨奥循環線の1便目と2便目、葛川線・上家地線の1便目は、予約なしで利用できます。
一方、土曜日の定時定路線運行は廃止され、全便がデマンド運行になりました。決まった時刻の便を利用していた人も、今後は予約が必要です。
町の運行案内による運行時間は、次のとおりです。
- 平日:10時〜12時、13時〜18時。最終乗車は17時20分。
- 土曜日:7時30分〜12時、13時〜16時。最終乗車は15時20分。
- 祝日、年末年始等は運休。
土曜は朝の予約制運行が早く始まる一方、午後は平日より早く終了します。往路だけでなく、用事が終わる時刻まで含めて予定を組む必要があります。
通院を支える交通だから、帰りの予約が重要
この交通が担っているのは、観光だけではなく日常の外出です。
町が公表した利用登録者アンケートでは、利用経験者への調査で、利用目的のうち「通院」が最も多く回答されました。よく利用する乗降場所には、町役場や中央診療所が挙がっています。
調査は2025年12月に行われ、利用経験者79人に対して42件の回答を回収しました。回答者の多くは高齢者で、運転免許を持たない人も多いという結果です。ただし、実証運行初期の登録者を対象とした調査であり、町民全体の意見を表すものではありません。
こうした利用実態を考えると、乗車地点の近さに加えて、診察が終わった後にどう帰るかが使いやすさを左右します。
町のチラシでは、帰りも必ず予約するよう案内しています。帰る時刻が分かっていれば、行きと一緒に予約できます。終了時刻が読めない場合は、分かった段階で予約しますが、その場合も乗車の1時間前が締め切りです。
ここがポイント: 自宅付近まで迎えに来てもらえても、予約なしで帰れるわけではありません。通院では、帰りの予約締め切りと最終乗車時刻をセットで確認しておく必要があります。
また、乗合運行のため、送迎時刻は他の利用者の予約状況で変わります。「何時までに到着」「何時以降に出発」という指定は可能とされており、受診や乗り継ぎの際にはこの予約方法が役立ちます。
スマホがなくても予約できる。ただし電話の受付時間に注意
利用登録はWebのほか、用紙を役場ふるさと創生課に提出する方法でも受け付けています。予約もWebと電話の両方に対応します。
前述の利用経験者調査では、スマートフォンも従来型の携帯電話も持っていない回答者が31.0%いました。紙での登録と電話予約は、そうした人にも利用の入口を残す仕組みです。
予約できるのは、利用の1か月前から1時間前まで。電話予約の窓口は次のとおりです。
- 予約電話:0895-49-5515
- 平日:9時〜16時30分
- 土曜日:9時〜14時30分
- 祝祭日等は電話受付が休み。Web予約は24時間受付。
特に気をつけたいのが土曜の朝です。運行は7時30分からですが、電話受付は9時から。町は、土曜日の10時より早い利用には、Web予約か前日までの電話予約が必要と明記しています。
運賃と行き先を確かめてから登録を
都度払いの運賃は、一般が1回500円、65歳以上が300円、中学生以下・障がい者・65歳以上の免許返納者が200円です。支払いは現金のみで、おつりが出ないよう用意する必要があります。
65歳以上の免許返納者が割引を受けるには、利用登録に加えて申請が必要です。免許を返納しただけで、自動的に割引になるわけではありません。
行き先にも条件があります。乗降できるのは、自宅付近や指定の乗降ポイント、町内のバス停など。指定外の施設や町外への直接の利用はできず、エリア間の移動にも制限があります。車いすでの利用もできないと案内されています。
利用前には、次の3点を確認しておくと予定を立てやすくなります。
- 自宅から目的地まで、利用できる乗降場所とエリアの組み合わせか。
- 行きだけでなく、帰りも予約できる時刻か。
- 町外へ出る場合、鉄道や路線バスに乗り継げるか。
本格運行後に注目したいのは、予約件数だけではありません。通院を終えた人が帰りの便を確保できるか、電話で予約する人が土曜の朝便を使えるか。生活の足として定着するかどうかは、こうした一往復の使いやすさにかかっています。
