岐阜バスのayuca終了で通勤・通学のICカードはどう変わるか|2026年6月12日版
岐阜バスの独自ICカード「ayuca」は、2026年末でバス利用や窓口取扱いを終え、2027年は無手数料の払い戻し期間に入ります。すでに2026年2月16日から岐阜バス窓口でmanacaの発売が始まり、新しく発券する定期券もmanacaへ移っています。
利用者にとっての核心は、名鉄と岐阜バスの定期券を1枚にまとめやすくなる一方、ayuca残額はmanacaへ直接移せないことです。通勤・通学で毎日使う人ほど、2026年中に残額、定期券、障がい者カード・こどもカードの扱いを確認しておく必要があります。
- ayucaの新規発券・定期継続は2026年2月15日で終了
- manacaは2026年2月16日から岐阜バス窓口で発売開始
- ayucaのバス利用、チャージ、窓口取扱いは2026年12月31日まで
- 2027年1月から12月末まではayuca残額の無手数料払い戻し期間
何が変わるのか
岐阜バスは2026年1月7日、独自ICカード乗車券「ayuca」の取り扱いを順次終了し、定期券も「ayuca定期券」から「manaca定期券」へ移すと発表しました。
岐阜バスの案内によると、主な日程は次の通りです。
| 時期 | 利用者に関係する変更 |
|---|---|
| 2026年2月15日 | ayucaの新規発券、定期継続を終了 |
| 2026年2月16日 | 岐阜バス窓口でmanaca発売開始。以降の定期券はmanacaで作成 |
| 2026年12月31日 | ayucaのチャージ、紛失・破損登録などの窓口取扱い、バス利用を終了 |
| 2027年1月〜12月末 | ayuca残額の無手数料払い戻し期間 |
すでに購入済みのayuca定期券は、通用期間終了まで使えます。ただし、2027年1月以降はカードの有効期限が券面に残っていてもayucaとしては利用できません。
ここで注意したいのは、ayucaの残額をmanacaへそのまま移せない点です。岐阜バスは、ayucaが不要になった場合は払い戻しを行い、別途manacaへチャージする形になると説明しています。
ここがポイント: 乗るカードが変わるだけではありません。残額の処理、定期券の載せ替え、割引カードの確認まで含めて、2026年中に一度整理する必要があります。
生活への影響は「定期券」と「残額」に出る
今回の変更は、観光客向けの話だけではありません。影響を受ける中心は、岐阜市周辺でバスを日常利用する通勤者、学生、通院や買い物で路線バスを使う人です。
通勤・通学では1枚化の利点が大きい
岐阜バスは、manaca定期券に移ることで名古屋鉄道と岐阜バスの定期券を1枚に集約できるなど便利になると説明しています。
たとえば、名鉄で名鉄岐阜駅まで来て、そこから岐阜バスに乗り継ぐ利用者にとっては、カードを分ける手間が減ります。財布やスマホケースの中で複数枚のICカードを使い分けていた人ほど、乗り継ぎ時の迷いは小さくなります。
ただし、すでに他社のバス定期券が載っているmanacaには、同じカードに岐阜バスの定期券を載せられない場合があります。新しく定期券を作る前に、窓口で自分のカードの状態を確認した方が安全です。
ayuca残額は使い切りか払い戻しを考える
ayucaのカード残額は2026年12月末まで使えます。2027年に入るとバスでは使えなくなりますが、同年12月末まで無手数料で払い戻しを受け付ける予定です。
利用者が迷いやすいのは、残額が少しだけ残った場合です。岐阜バスは例として、カード残額100円で250円運賃を支払う場合、不足分150円を現金で支払う旨を乗務員に伝える方法を示しています。
日常利用者が取れる現実的な対応は、次の3つです。
- 2026年中にayuca残額をできるだけ使い切る
- 使い切れない場合は2027年の無手数料払い戻しを待つ
- 紛失や破損がある場合は2026年12月31日までに登録・相談する
最後の点は見落とされがちです。岐阜バスは、払い戻しには破損していないカード本体が必要で、紛失や利用者都合による破損状態の再発行申込みは2026年12月31日までとしています。
manacaで便利になる点と、残る注意点
岐阜バスでは2024年3月2日から、manaca、Kitaca、PASMO、Suica、TOICA、PiTaPa、ICOCA、はやかけん、nimoca、SUGOCAの10種類の交通系ICカードが使えるようになっています。
これは県外から岐阜を訪れる人にも分かりやすい変更です。普段SuicaやICOCAを使う人が、岐阜市内や周辺のバスに乗るとき、現金や専用カードを用意する場面が減ります。
一方で、すべてが全国共通になるわけではありません。
- 利用できない路線が一部ある
- manacaマイレージポイントやmanaca乗継割引は、manaca以外のカードには適用されない
- ayuca自動入金機では、manacaなど全国交通系ICカードの残額照会・チャージはできない
- 障がい者用Suica、障がい者用PASMOなど一部利用できないカードがある
特に乗継割引は、日常的にバスを乗り継ぐ人に関係します。岐阜バスの案内では、1枚のmanacaで対象のバス同士を90分以内に乗り継いだ場合、大人40円などの割引が適用されます。ただし、対象外路線や条件があります。
つまり、県外客には「手持ちの交通系ICで乗りやすくなる」変更であり、地元利用者には「manacaを選ぶかどうかでポイントや割引が変わる」変更です。
障がい者カード・こどもカードの利用者は早めに確認を
今回の移行で特に確認が必要なのは、ayuca障がい者カード、ayucaこどもカードを使っている人です。
岐阜バスは、これらのカードについても券面記載の有効期限にかかわらず、2027年1月以降は利用できないと案内しています。運賃割引の適用方法などは、添付書面で確認するよう求めています。
この部分は、単なるカード変更より重い意味を持ちます。通学、通院、福祉施設への移動など、バス利用が生活の予定と結びついている人ほど、年度末や年末ぎりぎりの確認では間に合わない可能性があります。
家族や支援者が確認するなら、見るべき点は多くありません。
- いま使っているカードがayuca障がい者カード、ayucaこどもカードか
- 2026年内にどの窓口で相談できるか
- manacaへ移った後の割引適用方法はどうなるか
- 通学定期や通院ルートで使う路線が対象外になっていないか
窓口で確認する内容を紙に書き出しておくと、カード切り替え時の聞き漏れを減らせます。
なぜ地域のICカード移行が生活ニュースなのか
交通系ICカードの変更は、全国ニュースでは小さく見えます。しかし地域では、毎日の出発時間、乗り継ぎ、定期券更新、子どもの通学費、障がい者割引の手続きに直結します。
岐阜バスの場合、独自カードのayucaは地域内で使われてきた一方、manacaは名鉄や他の交通機関とのつながりが強いカードです。移行によって、鉄道とバスをまたぐ移動は整理しやすくなります。
その反面、長くayucaを使ってきた人には、次のような手間が生じます。
- カード残額をどう処理するか決める
- 定期券を更新するタイミングでカードを変える
- 家族のカード、子どものカード、割引カードをそれぞれ確認する
- manaca以外の交通系ICを使う場合、ポイントや割引の違いを理解する
便利になる人と、確認事項が増える人が同時に出る。ここが今回の変更の要点です。
2026年内に見ておきたいこと
ayucaを持っている人は、2026年12月31日を一つの区切りとして見ておく必要があります。年末を過ぎると、バス利用だけでなく、紛失・破損登録など窓口での扱いも終わります。
最後に、利用者側のチェックポイントを整理します。
- ayucaの残額を確認する
- 定期券の通用期間と次回更新日を確認する
- 2027年に入ってから払い戻す場合、カード本体を保管する
- manacaで乗継割引やポイントを使うなら、対象条件を確認する
- 障がい者カード、こどもカードは早めに窓口や公式案内で確認する
地域交通のICカード移行は、発表日よりも「使えなくなる日」が近づいた時に混乱しやすい話題です。岐阜バスのayuca利用者は、2026年のうちに残額と定期券を一度見直しておくと、年明けの移動で慌てずに済みます。
