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多賀町に44か所の移動販売拠点 車がなくても自分で買い物を選べる地域へ|2026年10月31日版

秋の住宅地で移動販売車の商品を選ぶ高齢の住民たちのイメージ。

多賀町に44か所の移動販売拠点 車がなくても自分で買い物を選べる地域へ|2026年10月31日版

滋賀県多賀町で、平和堂が町内44か所を巡る移動販売を10月13日開始と発表した。近隣の市町にある店舗まで出向くことが難しい住民に、身近な場所で商品を選ぶ機会を届ける取り組みだ。

町には、高齢者を店舗へ送迎する別の買い物支援もある。商品を地域に運ぶ方法と、人を店舗へ送る方法。暮らしを支える二つの手段を、それぞれの利用条件に合わせて考えられるようになる。

  • 移動販売は町内44か所を対象に、月曜から土曜に稼働する計画。
  • 多賀町、町社会福祉協議会、平和堂が連携協定を締結。
  • 別制度の買い物送迎は、条件を満たす75歳以上の住民が対象。登録・予約が必要で、利用料は1回100円。
目次

町外のスーパーの商品を、町内の停留所へ

平和堂は9月25日、多賀町と町社会福祉協議会との連携協定を発表した。移動販売の実施店舗は、隣の彦根市にあるフレンドマート彦根地蔵店だ。

対象には楢崎、富之尾、川相、多賀などの地区が含まれる。発表上の稼働曜日は月曜から土曜だが、これは各停留所に毎日来るという意味ではない。利用する際は、最寄りの停留所に来る曜日と時刻を確認する必要がある。平和堂の発表

平和堂によると、多賀町内には同社の店舗がなく、住民は近隣市町の店舗や配送サービスを利用してきた。ここでいう「店舗がない」は平和堂についての説明であり、町内に小売店が一切ないということではない。

今回の取り組みは、新しい大型店をつくるものではない。町外の既存店を拠点に、商品を住民の近くまで運ぶ仕組みだ。自家用車を持たない人にとって、買い物のために町外へ移動する以外の選択肢になる。

配送だけでは得にくい「その場で選ぶ」機会

買い物支援には、必要な品を届ける役割に加え、自分で商品を選ぶ機会を保つ役割がある。

平和堂は今回の発表で、買い物の不便解消とともに、住民が自分で選ぶ楽しさを提供することを目的に挙げている。町や社会福祉協議会との協定も、販売だけでなく、住民同士の交流や安心して暮らせる地域づくりを目指すものだ。ダイヤモンド・チェーンストアオンラインの報道

ただし、交流や見守りについては、事業が目指す効果と、多賀町で実際に確認された成果を分けて読む必要がある。今回確認した発表・報道には、開始後の利用人数や住民アンケートの結果は示されていない。

停留所が44か所あることは、利用できる場所の広がりを示す。一方、暮らしの中で使いやすいかどうかは、自宅からの距離、販売時間、欲しい商品の有無によって変わる。拠点数に加えて、日々の買い物をどこまで賄えるかが大切になる。

75歳以上の買い物送迎とは、利用条件が違う

多賀町は、移動販売とは別に「買い物移動支援事業」を案内している。こちらは利用者の自宅と、町が指定する店舗の間を往復送迎するサービスだ。

町の案内では、対象者は次のすべてに該当する人となる。

  • 町内に住む75歳以上の人。
  • 移動手段がなく、買い物に行くことが難しい人。
  • 店内での買い物に介助を必要としない人。

利用には事前登録と予約が必要で、料金は1回100円。商品代は別にかかり、定員を超える場合は利用できないことがある。多賀町の制度案内

この年齢条件や100円という料金は、町の送迎サービスのものだ。平和堂の移動販売の利用条件や料金として読み替えてはいけない。

ここがポイント: 移動販売は商品が地域へ来る仕組み。買い物送迎は利用者が店舗へ行く仕組み。必要な支援が異なるため、窓口で相談するときも、どちらを利用したいのか伝えると確認しやすい。

町は送迎事業について、外出を助け、自分で買い物を楽しむことを通じて自立を支える目的を掲げている。一方で、店内で介助が必要な人は、この制度の対象条件に当てはまらない。買い物に困っている事情が同じでも、使えるサービスが同じとは限らない点に注意したい。

次に確かめたいのは、自宅から使えるかどうか

利用を考える住民や家族に必要なのは、実際の曜日・場所・条件だ。町全体で運行していても、自宅から停留所まで行けなければ買い物の困難は残る。

確認したい点は、次の三つに絞れる。

  • 移動販売の場所と時間:最寄りの停留所と、そこまで無理なく移動できるか。
  • 買える品と支払い条件:必要な商品を扱うか、商品代以外の負担があるか。
  • 送迎の対象条件と予約枠:店舗へ行きたい場合、町の制度を利用できるか。

送迎制度の相談先は、多賀町福祉保健課社会福祉係(0749-48-8115)。登録前に対象条件や運行日を確認できる。

今後見たいのは、販売拠点の数だけでなく、利用を続ける住民がどれだけいるか、停留所まで来られない人にどの支援が届くかだ。車を使えなくなっても、必要な物を自分で買える。その状態を地域の中で保てるかが、この取り組みの具体的な評価軸になる。

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