緊急速報メールが一部停止、PHP脆弱性で防災情報に影響 携帯各社の違いと備え|2026年10月24日版
ソフトバンクなどの緊急速報メールが、PHPの重大な脆弱性への対応で一時停止しています。対象の利用者は、スマホの緊急速報だけに頼らず、テレビやラジオ、防災アプリなど別の情報経路を確保する必要があります。
ただし、携帯各社で止まる情報は同じではありません。ソフトバンク側では緊急地震速報や津波警報も対象になる一方、NTTドコモは、それらの配信を継続すると案内しています。以下は10月23日公表の情報に基づく整理です。
- ソフトバンク・ワイモバイル・LINEMOは、緊急速報メールの配信を停止。
- ドコモはエリアメールの一部などを停止。緊急地震速報・津波警報は継続。
- 復旧予定と実際の再開は別。利用中の会社の最新案内を確認したい。
何が起きたか――防災情報の配信にも緊急メンテナンス
ウェブサイトなどを動かすプログラミング言語「PHP」に見つかった弱点への対応が、防災情報の配信に及んでいます。
ソフトバンク側は緊急地震速報も停止対象
ソフトバンクは10月23日、PHPの脆弱性に対応するメンテナンスに伴い、緊急速報メールの配信停止を告知しました。対象にはワイモバイルとLINEMOも含まれます。
萩市の公式案内によると、停止中は対象の利用者に緊急地震速報、津波情報、緊急速報メールによる情報が配信されません。停止期間は10月26日中までの予定とされています。予定時刻になれば必ず再開するという意味ではないため、再開の発表を確認することが大切です。萩市の案内
ドコモは地震・津波の速報を継続
ドコモ側の停止範囲は異なります。NTTドコモビジネスは、予防的なセキュリティ対応として、緊急速報「エリアメール」の一部サービスと「どこでも災害・避難情報」の配信停止を発表しました。
一方、気象庁が配信する緊急地震速報と津波警報によるエリアメールは停止しないと明記しています。各省庁や自治体が配信する災害・避難情報については、防災アプリなどの利用を呼びかけています。NTTドコモビジネスの発表
「緊急速報が止まる」という見出しだけでは、自分に届かなくなる情報を判断できません。契約先と配信対象を分けて確認する必要があります。
なぜ重要か――安全を守る停止が、別の備えを必要にする
今回は、単にサイトが開けなくなるだけの問題ではありません。住民に危険を知らせる機能にも停止が生じています。
IPAは10月22日、PHPの二つの脆弱性について注意喚起を公表しました。悪用されると、外部の第三者にサーバー上で任意のプログラムを実行される可能性があります。対策として修正版への更新を案内しています。IPAの注意喚起
攻撃による被害を防ぐため、対策や安全確認が済むまでサービスを止める判断には理由があります。ただ、防災情報を扱うサービスでは、その間に利用者が情報を受け取れるかという課題も残ります。
また、予防的な停止と、情報漏えいなどの被害確認は区別が必要です。 メンテナンスの告知だけを根拠に、攻撃を受けた、個人情報が漏れたと判断することはできません。
今回の問題が問いかけるのは、復旧の速さに加え、停止中の代替手段まで案内できるかという点です。利用者にとっては、技術的な説明以上に「何が届かず、どこを見ればよいか」が重要になります。
生活への影響――通知を待つだけにしない
対象の利用者が先に確認したいのは、別の防災情報を受け取れる状態になっているかです。
大分市は配信停止を受け、テレビ・ラジオ、防災アプリ、市や気象庁のホームページ、公式SNS、防災メール、防災行政無線などを案内しました。同市は台風30号接近による大雨などのおそれにも言及しており、停止期間中の情報確保を呼びかけています。大分市の案内
確認する項目は、次の三つに絞れます。
- 契約先の案内を見る:停止対象の情報、対象サービス、再開状況を確認する。
- 別の通知手段を確認する:利用する防災アプリの通知設定や地域設定、自治体の防災メールの登録状況を見る。
- 家族と情報源を共有する:アプリを使わない家族にも、テレビやラジオなどで確認できるよう伝える。
防災アプリを入れただけでは、必要な地域や通知が設定されていない場合もあります。自治体ごとに提供する手段も異なるため、住んでいる地域や滞在先の公式案内を確認したいところです。
今後の注目点――「再開したか」を機能ごとに確認
次に見るべきなのは、停止していた情報がどこまで戻ったかです。ウェブサイトが開けるようになったことと、緊急速報の配信再開は分けて確認する必要があります。
- 緊急地震速報、津波警報、自治体の避難情報のうち、どれが再開したか。
- 当初の復旧予定に変更がないか。
- 停止が続く場合、代替の受信方法が具体的に示されているか。
今回の停止対象に当たる人は、復旧の発表を待つ間に、もう一つの防災情報源を使える状態にしておきたいところです。まずは契約先の最新案内と、居住自治体が案内する受信方法を確認してください。
