MENU

八雲町で自宅から病院・買い物へ、予約制の乗合タクシーを実証運行|2026年10月14日版

北海道の郊外で住民の自宅に迎えに来る乗合タクシーのイメージ。

八雲町で自宅から病院・買い物へ、予約制の乗合タクシーを実証運行|2026年10月14日版

北海道八雲町が、郊外の自宅と市街地の病院・商業施設などを結ぶ「デマンド型乗合タクシー」の実証運行を2026年10月から行っている。対象は北部・南部・山間部の指定地区に住む町民。バス停まで出向くのが難しい人も、自宅から乗車できるのが大きな特徴だ。

ただし、好きな日に自由に呼べるタクシーではない。運行は火曜・金曜の決まった時間帯で、事前登録と電話予約が必要になる。通院や買い物に使うには、行きだけでなく帰りの便まで合わせて確認したい。八雲町の案内

  • 自宅と市街地の10か所の乗降場所を結ぶ。
  • 火曜・金曜に往路2便、復路2便を運行。祝日と1月1〜3日は運休。
  • 運賃は地区によって片道500円または1,000円。
  • 実証期間は2027年9月末までの予定。本格運行を目指す。
目次

自宅で乗れる一方、運行日は週2日

このサービスは、同じ地区の利用者が乗り合い、予約に応じて移動する仕組みだ。市街地側では指定された乗降場所を使う。

町の広報に掲載された時刻は、往路が市街地の乗降場所に8時45分ごろ、10時45分ごろに到着。復路は11時45分ごろ、13時45分ごろに出発する。自宅を出る時刻と、市街地への到着時刻は区別して考える必要がある。広報やくも8月号の利用案内

たとえば、午前中の診察と買い物を同じ日に済ませる場合、帰りの便に間に合うかが利用の判断材料になる。診察が長引く可能性も含め、予約時に往復の予定を確認したい。

運賃は距離の異なる地区ごとに設定

片道500円の地区と1,000円の地区があり、往復で使えばそれぞれ1,000円、2,000円になる。保護者同伴の未就学児は無料だ。

市街地側の乗降場所には、八雲総合病院などの医療機関、スーパー、八雲駅、役場、郵便局が含まれる。通院だけに用途を絞らず、日常の用事をまとめて済ませられる行き先が設定されている。

ここがポイント: 自宅まで迎えに来る交通手段でも、運行日と帰りの便は決まっている。通院予約を入れる前に、往復で使える時間を確かめたい。

「バス停まで行けない」をどう埋めるか

背景には、公共交通があっても、そこまでたどり着けない住民の困りごとがある。

北海道運輸局が公開する八雲町地域公共交通活性化協議会の資料では、町民との意見交換で次のような声が整理されている。協議会の取組状況資料

  • バス停やJR駅までアクセスできない地域がある。
  • 高齢者や障がいのある人の移動で、家族の送迎に頼るケースが多い。
  • 最寄りのバス停まで移動するのが難しく、外出頻度が減ってしまう。
  • 市街地まで遠く、支給されたタクシー券を短期間で使い切ってしまう。

これらは運行開始後の評価ではなく、交通を見直す過程で集められた住民の意見だ。新サービスによって、どこまで解消できたかは今後の検証になる。

自宅で乗れることは、バス停までの移動と家族による送迎の負担を減らす手がかりになる。 ただ、週2日の運行で間に合う用事と、別の交通手段が必要な用事は分かれる。継続的な通院では、診療日と運行日の一致も欠かせない。

また、自宅に迎えが来ることと、乗り降りに必要な介助を受けられることは別の条件だ。歩行や乗降に支援が必要な人は、予約前に対応を問い合わせる必要がある。

利用前は登録、対象地区、往復の時間を確認

利用には事前登録が必要だ。町はWebに加えて、役場政策推進課と落部支所で登録を受け付けている。家族分や代理人による登録も可能で、申請用紙を窓口・FAX・郵送で提出する方法も用意されている。

スマートフォンで手続きを完結できない人にも、登録の入口がある。一方、登録と乗車予約は別の手続きなので、登録を済ませただけでは迎えの手配は完了しない。

利用を考える人は、次の順番で確認すると分かりやすい。

  1. 住所が北部・南部・山間部の対象地区に含まれるか確認する。
  2. 利用者登録を済ませ、登録カードを受け取る。
  3. 電話で希望する便を予約し、帰りの便も確認する。
  4. 行き先の乗降場所、運賃、乗降時に必要な支援を確かめる。

問い合わせ先は、八雲町政策推進課の新幹線・公共交通係、電話0137-62-2300。予約の締切など詳しい利用条件は、町の最新案内で確認したい。

本格運行に向けて、利用回数だけでは見えない課題

町は2027年9月末までの実証を経て、本格運行を目指している。現段階では、その後の継続が確定したわけではない。

実証で見るべきなのは、乗った人数に加え、これまで難しかった用事を済ませられたかどうかだ。住民の困りごとに照らせば、次の点が重要になる。

  • 家族の送迎がなくても通院や買い物ができたか。
  • 診察や買い物を終えて、帰りの便を使えたか。
  • 週2日の運行と地区別の運賃が、継続利用に合っているか。
  • 登録や電話予約でつまずき、利用できない人が残っていないか。

自宅から乗れる便ができても、帰宅まで組み立てられなければ外出は難しい。今回の実証では、往復の時間が住民の実際の用事に合うかが、本格運行に向けた大切な確認点になる。

参照リンク

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次