税金以外の自治体料金もスマホ納付へ eL-QRが9月24日から拡大|2026年9月18日版
自治体から届く納付書の支払い方が、2026年9月24日から変わります。これまで主に地方税で使われてきた「eL-QR」が、国民健康保険料、水道料金、道路占用料など税金以外の公金にも拡大されるためです。
ただし、すべての自治体料金が一斉に対応するわけではありません。まず確認すべきなのは、手元の納付書に「eLマーク」「eL番号」「eL-QR」が印刷されているかどうかです。
- 開始日:2026年9月24日
- 対象:eL-QRが印刷された地方税以外の納付書
- 主な方法:スマホ決済アプリ、クレジットカード、インターネットバンキングなど
- 注意点:対象公金や導入時期は自治体ごとに異なる
何が変わるのか
今回の変更は、単に利用できる決済アプリが増えるという話ではありません。自治体ごとに異なっていた公金の納付方法を、全国共通の仕組みへ近づける動きです。
総務省によると、地方税では2023年4月からeL-QRが使われています。2026年9月24日以降は、自治体が対応すれば次のような税外公金にも利用範囲を広げられます。
- 国民健康保険料
- 水道料金
- 道路や公園の占用料
- 各種手数料、使用料
- 自治体が発行するその他の対象納付書
東京都は、各種手数料や道路・公園の占用料などから利用を始め、対象を順次拡大すると発表しました。福井県、徳島市、千葉県我孫子市、大阪府豊中市なども開始予定や利用方法を案内しています。
同じ開始日でも、実際に払える料金は地域によって違います。 「国が制度を始める日」と「自分の自治体が個別の料金にQRコードを付ける日」は、必ずしも一致しません。
ここがポイント: 9月24日から全国すべての自治体料金がスマホ対応になるのではなく、eL-QRが印刷された納付書から順次利用できるようになります。
支払いはどう変わる
eL-QR付きの納付書では、対応するスマートフォン決済アプリでQRコードを読み取る方法のほか、「eLお支払サイト」を使う方法があります。
eLお支払サイトで選べる方法
自治体の案内では、主に次の決済手段が示されています。
- クレジットカード
- インターネットバンキング
- ダイレクト方式の口座振替
- ペイジー
豊中市は、複数の納付書を読み取り、一度に支払う「まとめ納付」も案内しています。複数の自治体へ料金を納める事業者や、納付書をまとめて管理する世帯には実務的な利点があります。
また、指定金融機関が近くにない場合でも、eL-QR対応金融機関の窓口やATMを利用できるケースがあります。平日の窓口へ行きにくい人だけでなく、自治体の区域をまたいで活動する個人事業主や企業にも影響する変更です。
使う前に確認したい4つの注意点
便利になる一方、紙の納付書と同じ感覚で支払うと困る場面があります。
1. QRコードのない納付書は対象外
福井県は、従来の納付書も引き続き使える一方、eL-QRが印刷されていなければキャッシュレス納付はできないと案内しています。料金の種類だけで判断せず、納付書そのものを確認する必要があります。
2. クレジットカードには利用料がかかる
クレジットカード納付では、納付額に応じたシステム利用料が別途発生します。決済直前の画面で金額を確認し、手数料を含めてもカード払いを選ぶか判断したいところです。
スマホ決済アプリは原則として決済手数料がかからないと案内される例がありますが、対応アプリや条件は事業者ごとに確認が必要です。
3. キャッシュレスでは領収証書が出ない
スマホ決済やサイト経由で支払うと、通常は紙の領収証書が発行されません。領収証書が必要な場合は、対応する金融機関などの窓口で現金納付する方法が案内されています。
支払い後も印のない納付書が手元に残ります。二重払いを避けるため、納付書に「支払済み」と記入し、アプリやカードの履歴も保存しておくと安心です。
4. 支払い後は取り消せない
自治体の案内では、納付後の取り消しや変更はできないとされています。QRコードを読み取った後は、自治体名、料金の種類、納付額を確定前に確認してください。
自治体ごとの差が当面の分かりにくさに
今回の制度は共通化を進めるものですが、導入直後は地域差が残ります。
たとえば豊中市は、2026年9月24日以降に届くeL-QR付き納付書を対象とし、対象公金を2027年度以降に拡大する予定です。徳島市も、公金の種類によって開始時期が異なる場合や、利用できないものがあると注意を促しています。
そのため、利用者が見るべき順番はシンプルです。
- 納付書にeLマークとeL-QRがあるか確認する
- 自治体の公式サイトで対象公金を確認する
- 対応する決済方法と手数料を調べる
- 領収証書が必要か考えてから支払う
自治体の告知ページでも、対象範囲、手数料、領収証書、二重納付に関する説明が大きく扱われています。制度への関心が「スマホで払えるか」だけでなく、どの料金が対象で、支払い記録をどう残すかという実用面に向かっていることが読み取れます。
次に届く納付書のQR欄を確認しよう
9月24日以降、最初にすべきことは新しいアプリの登録ではありません。自治体から届いた納付書の表面を見て、eL-QRの有無を確かめることです。
今後の注目点は次の3つです。
- 水道料金や保険料など、生活に近い料金へ各自治体がどこまで対象を広げるか
- キャッシュレス納付と紙の領収証書を必要とする手続きがどう両立するか
- 高齢者を含む利用者へ、支払い方法と二重納付防止を分かりやすく周知できるか
共通QRの本当の効果は、制度の開始日ではなく、日常的に届く納付書へどれだけ広がるかで決まります。次回届く納付書では、金額や期限と一緒に「eL-QR」の表示も確認してみてください。
